ブローチは小さなキャンバス?!
ジュエリー好きが最終的に辿り着くのが、ブローチであると言われています。指輪やネックレスに比べれると、ちょっとなじみが浅いジュエリーかもしれません。
ブローチと言えば、宝石の超有名ブランド『ヴァンクリーフ&アーペル』のルビーのブローチ。ミステリーセッティングという技法で留められた赤い花を思い浮かべる方が多いかと思います。数年前、ヴァンクリーフ&アーペルの展示会が京都でありまして、実物を見たことがあります。やはり!素晴らしいとしか言えない美しさでしたが、受け継がれてきたであろう職人技の凄みを感じました。ブローチはあくまでも宝飾品です。洋服に(スカーフや帽子にあしらっても素敵です)お着けになってこそ!がブローチです。ですが、小さなキャンバスに宝飾デザイナーや職人さんが、神業的な作業を施していく芸術品でもあると思います。
こちらのブローチは、シバタにありますピクウェと呼ばれる技術で作られたブローチです。ピクウェは、鼈甲や象牙、母貝の表面に貴金属を嵌め込んでいく技法です。製作したのは、もちろん!世界でただ一人のピクウェ作家『塩島敏彦氏』 山梨の工房には何度となくお邪魔していますが、工程の様子を見るたびに、息をすることすら…躊躇われるような『繊細な技』を実感します。
直接に肌に触れないジュエリーが、唯一ブローチです。最近、例年通りのアトピーに悩んでいる私…ブローチをサラリと着けられたらぁぁぁ、一人前かしら。。(^_^;)