新しい誕生石に仲間入りしたクンツァイトのご紹介です

昨年末の新加入で９月の新しい誕生石に加わったクンツァイト。
クンツァイト。。。聞きなれない石の名前かもしれませんが、クンツァイトを最初にご紹介する時には
「クンツァイトは淡いピンク色の石です」先ずはこんなことを申し上げます。だから、この石を見た時には正直「クンツァイトォ。。。なの」と思われるかもしれませんが、こちらはバイオレットカラーのクンツァイトになります。

ピンク色の宝石は、ピンクサファイヤやモルガナイト等々のたくさんの種類があります。細かく言えば、クンツァイトのピンクは「ほんのりと紫がかったピンク」と説明されますので、写真のような紫色を発するクンツァイトを「すっごっく珍しいんだよ」と言うのも変かしらと、さんざん迷いながらブログを書きましたが、これほどの色合いのクンツァイトが採掘されるのは稀なことだそうです。

少しだけクンツァイトを鉱物学的に説明させていただきます。
クンツァイトは和名をリチア輝石と呼び、スポジュメンという鉱物の一種です。スポジュメンの中でピンク色や紫色のものがクンツァイト。ちなみにスポジュメンの緑色や黄緑色の石はヒデナイト。黄色をトリフェインと呼び分けています。クンツァイトの結晶に含まれるマンガンという物質がピンク色を発色します。

新しい誕生石を紹介した冊子Hillsにも書いてありますが、マンガンは光や熱で退色しやすいので日光に当たらないようにクンツァイトを保管することが大切です。「あら。。。それじゃぁ、昼間は着けられないじゃん」って思われるかもしれませんが、そこまで神経をお使いになることもありません。ただ、このようなクンツァイトの性質から「夕べの宝石」という蠱惑的な呼び方もされています。

今日のブログでご紹介したクンツァイトも、ストーンハンターの萩野恵吾さんのコレクションの一つです。

まさに『イキのいい！！』
魚のような例えでしか、言葉が出てこない自分が情けないのですが。。。恵吾さんが世界各地で集めてきた石は、どの石もが本当にイキイキと輝いている。そんな印象を受けました。何億年の時間をかけて結晶していく石に対して、思わず正反対の獲れたて産地直送のような比喩を使いたくなってしまいます。ただ、シバタの撮影の技術では実際の石のイキイキさが伝わらない。。。。かなり凹んでおりまする((+_+))