お念珠のこと
「お数珠をください」
閉店間際に、駆け込んでいらしたお客様。どうやらお身内にご不幸が出来たご様子です。
お嬢さんお二人のお念珠をお求めくださいました。
「本当は、お嫁入りの時に買おうと思っていたけど…急なことだから。。。珊瑚と真珠は海のもので、お塩でお清めされているから!珊瑚と真珠をそれぞれに頂くわね」
お客様はお念珠の事をよくご存知でいらっしゃいます。
「やっぱり108珠の本連で。本連なら、これからどこへお嫁に行っても大丈夫。それと房は白色で! 」
お悔やみは急にやって来ます。いざという時に慌てることのないように、ご用意しておきたいですね。お盆ももうすぐです。お房が黄ばんでいたり、糸が緩んでいませんか。チェックしてみてくださいね。
今日のブログのタイトルは『お念珠』ですが、『お数珠』って言うのが一般的です。『お念珠とお数珠』どちらも全く同じなんですが、宝石業界は!?お念珠って言いますかねぇ。
お数珠は念仏を唱える際に、その回数を数えるために、数珠の珠を指で動かし用いたことが語源と言われています。念珠と言う呼び方は、数珠に念(思い・願い・祈り)を込めたものと言う意味から、こう呼ばれるようになりました。それと、今では仏事に使うだけのお数珠ですが、昔は結納の道具で、寿寿(ずず)と言われていました。
調べてみたら、こんなことが書いてありましたが…呼びやすい方で良いのではないでしょうか(*^_^*)
写真は、水晶・真珠・珊瑚の本連のお念珠です。やはり、東海地方は地味になったとはいえ冠婚葬祭に重きを置く地域。房のお色は自由ですが…白珠で白房が間違いない! そう思います。