非加熱ルビーのお話です

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2020/12/03                                    

非加熱ルビーのお話です

非加熱のルビーの指輪です。ルビーの中では最も美しい、鳩の血と訳される『ピジョンブラッド』の色を持つルビーになります。

『非加熱ルビー』 ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、あまり聞き慣れないかもしれません。どんなルビーなのか、簡単にご説明したいと思います。よろしければお付き合い下さいね。

意外と思われるでしょうが、ダイヤモンドに比べるとルビーの産出量はとても少ないです。なので美しいルビーは本当に少ないのが現実です。そのため採掘したルビーに熱を加えて黒っぽい色を取り除き、キレイな色にすることを加熱処理といいます。つまり非加熱のルビーとは、その加熱処理を施していないルビーこと。もともとが美しい赤い色をしたルビーのことです。私達の業界では「ノンヒート」なんて呼び方をします。当然のことながら、同じ重さで同じような赤い色味のルビーが2つあり、ひとつが加熱で、もう一つが非加熱のルビーであれば、非加熱ルビーのほうが価値が高くなります。ゆえに価格の差もついてきます。ならば!加熱処理してあるルビーは、いわゆる天然色ではありません。加熱してあるルビーは、ダメなルビーなのでしょうか。

もし、これからルビーをお求めになる場合、この非加熱にこだわってお買いになるのはとっても良いことだと思います。地球の中から出てきた赤い石。宝の石という本来の意味がそこにあると思います。ただ…これはあくまでも私の気持ちなのですが。。。加熱・非加熱に関係なく、ご自身が『このルビーの赤い色が好き』『この赤、とってもキレイだわ』と思われたら、加熱処理をされていても、そのルビーをお求めになるのが良いかと思います。加熱処理をすれば、全てのルビーがキレイになる訳でもありません。非加熱関係なく、キレイなルビーはキレイなのです。ご自分が好きだ。あるいはキレイだと感じる石を身に着ける。その気持ちこそが、貴女と宝石を輝かせていくと私は思っています。

4月の誕生石ダイヤモンドをご紹介した時に、「やっぱりダイヤモンドは、宝石界の羽生結弦、團十郎、嵐」と私は比喩しました。ならばルビーは宝石界の女王。J-POPのユーミン、演歌の美空ひばり、モデル界の冨永愛的な感じでしょうか😅 女性らしさも兼ね備え、それを武器にしない実力を併せ持つパワーを感じます。赤い色は少々気恥ずかしさを覚えられかもしれませんが、年齢に関係なく着けていただきたい石です。

加熱と非加熱のルビーの区別は、一瞥しただけではわかりません。鑑別書をお付けしています。

 

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