かくの有る無し
東海地方は時代が移り変わっても…なんやかやと言っても…冠婚葬祭のシキタリが未だキチンとある土地柄だと思います。結婚も葬儀も略式化していますが、やはり『最後の砦』的な感覚や感情が根強く残っているように日頃から感じます。
東海地方は『お念珠は白い珠で白い房が無難である』と言われています。『白い珠→真珠・珊瑚・水晶』 この三種類なら、お通夜や告別式に参列しても後ろ指?!を指されないのではないでしょうか。(これで本連なら鬼に金棒…的な念珠)
羽島市は浄土真宗のお寺が多いのでしょうか。お客様は浄土真宗の方がほとんどです(もちろんシバタ家も浄土真宗)浄土真宗の正式な念珠は水晶と言われています。なので念珠の房替えのご依頼をいただく時も、水晶のお念珠である事が多いです。水晶は鉱物です。鉱物の念珠は「念を閉じこめる」と言われています。お念珠をお子様やお孫さんに譲られる方もいらっしゃいますが、ご自分の念が入っている念珠。。。やはり一代限りが望ましいのでは、私はそう思っています。
じゃあぁぁ、残るは珊瑚か真珠。もし新しく買うとしたら、どっちが良いの?
珊瑚と真珠は、どちらも海の生物です。真珠はアコヤ貝に核を入れて、貝の中で珠を形成していきます。珊瑚は海中で毎年、少しずつ成長していきます。どちらも海水の中で育っているので、お塩でお清めされています。
ふたつの違いは、『真珠は珠の中に核がある・珊瑚は中に核がない 』ってことです。それを、仏教的に当てこすってみると。。。(^_^;)
真珠→核があるから、邪悪なものが入ってこない。
珊瑚→核がないから、お徳がたくさん入る。
ちなみに…私は本連念珠は珊瑚。略式は真珠を使っています。悪は要らないし、徳は積みたいし。。。
こんなふうに書くと、漫才かって怒られそうですが…お選びになる方が好きな珠で!これが一番かと存じます。