メガネ屋の独り言。。。
昨日のブログで、大河ドラマ『麒麟がくる』のことを書きましたが、今日は『エール』のことを書きます。(決してNHKばかり見ているわけではありません)
今回は、ついに森山直太朗先生にも召集令状が届き出征します。私は、しばらくはこんな辛いシーンが続くのかなぁと思いながら見ておりました。私は朝にこのドラマを見ます。夫は昼ごはんを食べながら、エールを見ているようです。
「今日のエールはおかしいな。。。」昼ごはんを食べ終えた夫がそんなことを言いました。「直太朗さんのメガネ、マルチコートが付いとる。あの時代のレンズはガラスだけやろ。レンズの表面の反射が緑色になってる。しかも、あんな型のフレームも無かったやろうし。時代考証をキチンとやって欲しいなぁ」
夫はさらに続けて!「エールを見た全国のメガネ屋は、絶対にオレのように感じているはず」そう豪語しました。
(-_-;)・・・今日のエールは難しい場面です。突っ込みどころが違うだろうが!!
ちなみにマルチコートとは、反射を防ぎ、光が目に入るようにするためにレンズの表面に施してあるコーティングの事です。今は、ほとんどのメガネのレンズにマルチコートがしてあります。マルチコートがなされてないレンズだと、例えば、電灯の光や日中の明るさを反射出来ないので、レンズの表面に映ってしまいます。つまり、レンズの中の目は見えません。夫は、直太朗先生の目が見えることが変だと私に熱く語ってくれましたが…「あなたの方が変だ」と私は胸の中で叫んでおりました。
鼈甲の美しいフレームです。しかも軽くて掛けやすい!写真の上のフレームは、鼈甲に赤いコーティングがしてあります。
鼈甲のフレームが日本のメガネの始まりです。メガネは戦国時代に、キリスト教の宣教師によって日本に入ってきました。日本で現存する最古のメガネが、徳川家康公の鼈甲の眼鏡です。鼈甲と言えば簪をイメージされる方も多いと思います。ワシントン条約でウミガメの捕獲が禁止され、簪をすることも無くなりました。ですが、やはり鼈甲は日本人には馴染みのある素材なんだと思います。
最後は麒麟とエールを結びつけて…締めます。。。