ローズカットのダイヤモンドジュエリー
昨日のブログでご紹介した『ローズカットのダイヤモンド』
2月12日のブログ「カラフルなサファイヤの指輪」でも、ローズカットのダイヤモンドのご説明をいたしました。
指輪の左右の真横にセットしてあるのがローズカットのダイヤモンドです。
春のプレミアムフェアでは、このローズカットのダイヤモンドがメインのジュエリーがたくさん並びました。
ラウンドブリリアントカットのダイヤとは、また一味違うローズカットのダイヤモンドの魅力。今回のフェアでは文章や写真では伝えきれない、実際のローズカットのダイヤモンドジュエリーの魅力をご堪能いただきました。
ですが。。。いつもながらクドいシバタは「ローズカットのダイヤモンドとはなんぞや」
もう一度、ご説明させていただきたいと思います。
ダイヤモンドのカットで最もメジャーなのはラウンドブリリアントです。ダイヤモンドを58面のファセットにカットしていく、ダイヤモンドを一番輝かせると言われるカットの種類です。お手持ちの真上から見るとまん丸なダイヤモンドは、ほぼラウンドブリリアントカットだと思います。
ダイヤモンドにラウンドブリリアントのカットが施されるようになったのは20世紀に入ってからです。ローズカットのダイヤモンドは1520年に発明されたダイヤモンドのカットの技法です。なのでアンティークのジュエリーによく見られます。ラウンドブリリアントよりファセットが少なく、テーブルとキュレットを持ちません。
テーブル面
キュレット
イラストだとこんな感じの違いです(画像をお借りしました)
ローズカットのダイヤモンドは、ラウンドブリリアントカットのダイアモンドに比べると輝きが鈍い印象になります。でも言い方を変えると「奥ゆかしい・安らぎを感じる」とでも申しましょうか、落ち着いた輝きを放ちます。個性的なジュエリーが好きな人達に、ここ数年じわじわと人気が出てきました。
ちなみに、カットされたダイヤが薔薇の姿ににていることからローズカットと命名されました。
世界で初めて、ダイヤモンドを加工したのはインドだと言われています。紀元前からインドではダイヤモンドが採掘され、ダイヤモンドの加工の技術が既にありました。当時はダイヤの表面に面は無く、丸くドーム状に磨かれていました。1700年代にブラジルで鉱山が発見されるまで、ダイヤモンドはインドが唯一の産出国でした。
ダイヤモンドに研磨を施すことに成功したのは中世ヨーロッパです。イタリアルネサンス時代になると、地中海交易が盛んになりインドで採掘されたダイヤモンドがヨーロッパに入っていきます。諸説ありますが、14世紀くらいからヨーロッパでダイヤモンドを研磨するようになってきました。ダイヤモンドは地上で一番固い鉱物なので、暗中模索しながら??であったろうと思われます。ダイアモンドの粉を使ってダイヤの研磨を試みる→ダイヤを八面体(ポイントカット)にする→そのポイントカットの上下を切断してテーブル面を作るカットを生み出す。このようにダイヤモンドの研磨の技法は発展していきました。ダイヤモンドはおよそ30億年前に地中の奥深くで誕生し、そして地上に出てからも今の輝きを発するまでに長い時間を有しました。そんな気の遠くなる時を知るダイヤモンド。もし貴女のダイヤモンドがタンスの中にしまい込んだままだったら、たまには愛でてあげてほしいなぁとシバタは願います。