
オール・ノット
昨日、読み終えた本です。柚木麻子さんのオール・ノット
この本が出版された時に『オール・ノット』という題名が気になり、読んでみたいなと思っておりました。
題名に使われているオール・ノットとは、真珠のネックレスの珠の通し方の名称なのです。珠と珠の間の全てに(オール ALL)結び目(ノット KNOT)を作ってネックレスに仕立てる方法。それでオール・ノットという名称です。この方法だと万が一に糸が切れた時にも真珠がバラバラになることはない。同じ発音で「AII Not」だと全部ダメって意味にもなりますね。
物語はネックレスに連なる真珠の珠をヒロインが出会っていく人や考え方に重ねて、(もちろんオール・ノットに組まれた真珠のネックレスや、ダイヤモンドとかの宝石もたびたび物語に絡んでくるのですが)ご縁の繋がりに例えた人間模様の話かなと思いました。
(ちなみに耐久性などを考えると真珠のネックレスの組み方は、最近ではワイヤーで仕上げていく方法がメインになっています)
さて、柚木麻子さんに話を戻して!
やっぱり私の中では柚木著は『アッコちゃん』です。ランチのアッコちゃん・3時のアッコちゃん等々。もう読んでると、無性にポトフを作って食べたくなる。このオール・ノットの中でも美味しそうなスコーンや紅茶が出てきて、よだれが出そうでした(#^.^#) 作家さんって描写が鋭いせいか、お料理上手な方が多いイメージがあります。ちょっと前なら檀一雄さんとか向田邦子さん。最近なら小川糸さんなんか読むと、無性に小説に出てくる食べ物が食べたくなります。