
そろそろ黒い真珠を用意したほうが良いのかな
「そろそろ黒い真珠を用意したほうが良いのかな。前回の親戚の葬儀の時は、けっこう黒のほうが多くなってきたし、ある程度の年齢になると黒い方が良いような気がするんですが・・・」
黒い真珠。。。
黒い真珠と言っても
〇アコヤ真珠のグレー(無調色のものと、コバルトで色を付けたもの)
〇黒蝶真珠
この2種類があります。
アコヤ無調色真珠のネックレス
黒蝶真珠のネックレス
今日は黒い真珠の違いの話ではなく、お悔みの席での真珠のお色目の話を書きます。以前にも同じようなことを書いたので恐縮ですが、お客様から今でもご相談をいただくことがあります。
「親戚の葬儀で、とりあえず白のアコヤを着けていったら、そうしたら自分だけが白で他の人は黒系の真珠。なぁ~んとなく肩身が狭い的な気持ちになった」
「大人の女性は黒の真珠で」
「お嬢様には白い真珠を」
このような文言が多くありました。
そうであれば、ある程度の年を重ねた大人の方は黒いやグレーの真珠ってことになり、お嬢さん的な年齢の方は白い真珠が良かろうということになります。
ただ、
「ある程度」の大人の女性やお嬢さんが何歳になるのかはビミョウですよね。ハッキリとキッパリと50歳と30歳が境目です!!と明確に書いてあったり、また断言する方はいらっしゃいません。ジェンダーレスでボーダレスな時代に、こんなことを書いたりする人は流石にありません。
それなら、黒い珠と白いアコヤを数字的にで区別するのではなく!
例えば、お祖母様が亡くなって、その娘さんやお嫁さんは黒い真珠・孫の代は白い真珠ならバランスが取れるのか。この捉え方も各々で違ってくるのだと思います。
ただ、
やはり、お悔やみの席では黒やグレーの真珠の方が、きちんとした印象を周りの方に持ってもらえるのは間違いのないことだと思います。お悔みに関しては、黒系の真珠の方が大人の女性としての品位やたしなみを醸し出してくれます。もちろん身なりで人間を判断することは正しいことではありませんが、装いが悲しみの気持ちを雄弁に語ってくれると思うのです。また、ここ数年で喪主の立場に近い家族でも着物で見送ることが無くなってきました。だからこそ、きちんとマナーに添った礼服の装いが、より大切になってくる。私自身は、そう思います。
それなら、
やっぱり「ある程度の年齢」からは黒系を着けた方が良いのかなってことになります。
ですが、私のような還暦過ぎた年齢でもお悔やみの席で白い真珠を着けることは、決して失礼なことでも間違ったマナーでもありません。お悔やみの席で気をつけるべきジュエリーのマナーは、真珠でも2連以上のネックレスはタブー。指輪は結婚指輪と真珠・ジェットの指輪以外は外す。ざっとこれくらいです。だからお嬢さん的な方がお悔やみの席で黒系のネックレスを着けることも問題はありません。きちんとしたおばあちゃんやお母さんに育てられた。そんな印象を持たれるんじゃないかなぁと思います。ぶっちゃけトークで申し上げれば『お悔やみの席で真珠の色目に年齢制限は無い』と私は思います。
ですが、
お悔みの席に参列される時、またお慶びの席においても、
「なぁ~んとなく形見の狭い思い」で参列されるのではなく「恥ずかしくない気持ち」
敢えて、もっと強い言い方をすれば「胸をはって参列する」その応援団的な存在の一つにジュエリーの役割がある。シバタはそう思います。