
ピンクダイヤモンドのお話 ❷なぜピンクダイヤモンドは希少性が高いと言われるのか
本日はピンクダイヤモンドの希少性について(シバタの目線で・・・)書きました。
26日(金)からのフェアのチラシにも書いたのですが、ダイヤモンドの全体のなかでピンクダイヤモンドが含まれている量は僅か0.01%と言われています。100万個で1個です。
100万個で1個
確かに少量であると分かりはしますが、そもそも全体がどれくらいなのか。。。ピンときませんよね。もっとイメージしやすい表現がないものかと(いつものように)ググってみました。
ピンクダイヤモンドに出会う確率は、例えるなら
東京ドーム100個分くらいの広さのキャベツ畑がありました。そこに植えられたキャベツを収穫しようとしたら、偶然に一個のイチゴが実っていた。このイチゴを見つけるような感じです。
ピンクダイヤモンドの90%はオーストラリアにあるアーガイル鉱山で採掘されていました。されていました・・・残念ながら2020年に閉山しています。
このアーガイル鉱山の場所は、はるか昔に大陸の衝突があった場所と言われています。しかも他の地域よりも頻繁に、なおかつ大規模に起きた。大陸が衝突した強い衝撃で、炭素の中に窒素が入り込んで炭素の並びが変わりピンクのダイヤが産まれた。ですが、この特定の場所であるアーガイル鉱山にだけピンクダイヤが多く採れたのかは、今でも完全には解明はされていません。
それと、
アーガイル鉱山を掘りさえすれば、美しいピンクのダイヤがザクザクと出てくる訳でもありません。
これは、あくまでも例えですが、
無色透明の1.00ct(0.2グラム)のダイヤモンドを見つけようと思ったら、250トンもの土や岩石を掘る必要があると言われます。250トンはダンプカーだと何台分になるのでしょうか。とてつもない労力や機材が必要になることは明らかですね。更に、仮にダイヤモンドが見つかったとしても宝石の品質のダイヤモンドは全体の5%程度です。前のブログでも書きましたが、宝石の品質を持つ鮮やかな色のダイヤは、ごくごくごくごく・ごくまれにしか採れません。採れる量がもともと少ないうえに、採れる場所がない。これがピンクダイやモンドが希少であると言われている理由です。
もちろん、ピンクダイヤモンドに限らずカラーダイヤモンドは高価で取引されることが多いです。ただイエローダイヤモンドは比較的、採掘される数が多いので色目によっては安価で取引されることもあります。
朗報的な話題で、2022年にアフリカのアンゴラで過去最高の170ctのピンクダイヤの原石が発見されました。
画像をお借りしました
7000万ドル(およそ100億円)で落札されました(@_@;)
どんな方が落札されたんでしょうね。。。
この先、このアンゴラの採掘場からザクザクとピンクのダイヤが出てくるかもしれないし。違う場所からもピンクのダイヤが見つかるかもしれません。ですが、鉱山を採掘するには莫大な費用と、場所によっては命の危険と背中合わせです。2007年に公開されたレオナルドディカプリオ主演の映画『ブラッドダイヤモンド』では内戦続く国でのピンクダイヤを巡るストーリーで、採掘場の強制労働にも触れています。実話ではありませんが、事実に基づくフィクションでした。宝石屋仲間から教えてもらって観た映画で複雑な気持ちになりましたが、輝きの裏側も目を背けてはいけないと思ったシバタでした。