なぜ、お悔やみに真珠を着けるのか?
「家族葬が増えたから、もう真珠は着けないの」そうおっしゃる方がいらっしゃいますが…
「家族葬だからこそ!!真珠に目がいくような気がするの」そんなことを仰るお客様がシバタは多くなりました。
冠婚葬祭の行事だけでなく、普段のお付き合いや服装などなど。昨今はすべてがカジュアルになってきました。私が小さいころはよそ行きの洋服があり、電車に乗って出掛けるような外出は着替えさせられたものです。今では『きちんとしていること』はダサイこと。いかにカジュアルダウンさせるかがセンスの見せどころって感じがありますね。
話を戻して…家族葬だから、ゆっくりと落ち着いて故人を葬ることもできた。身内で思い出話をたくさん語り、しっかりお別れの時間があった。そんな話を聞きます。ゆっくりと弔う時間がある。だからという訳ではありませんが、真珠のネックレスや数珠。。。仏事のお道具に、ついつい目が向いてしまうのかもしれません。気の置けない親戚同士だからこそ、持ち物に口を挟まれたりもあるかもしれませんね(秘かに珠の大きさを比べていたりして。。。)
「この前の葬式で、うちの女房だけ、何にも着けとらんかったから…なんかなぁ~」「黒い真珠が多くて、うちは白い真珠やったなぁ。。」シバタで最近伺った(ステキな)ご主人様たちの声です。
では、なぜご葬儀に真珠のネックレスを着けるのでしょうか
お悔やみは結婚と同じ最高級のフォーマルの儀式と位置づけられています。なので必ず礼服(喪服)を着用します。フォーマルの装いは、ジュエリーを着けて完成されます。喪の席に許されたジュエリーは『人魚の涙と言われる真珠』です。みんなが着けているから、真珠のネックレスをお葬式に着けるのではなく、真珠を着けるのはフォーマルの正式なマナーなのです。
最期のお別れをする時に、故人やその家族に対して自分はどんな気持ちで臨むのか。
それを体現してくれるものは、結局は身なりではないでしょうか。礼服を身につけ、ふさわしいジュエリーで完成させる。いつか時代が進み、デニムで冠婚葬祭に参列する日がくるかもしれませんが、やはりフォーマルの基本は大切に守っていきたいと思います。