真珠のネックレスの保管場所
6月の誕生石でもある真珠
今月中にブログに真珠のことを書こうかと考えていたのですが、アコヤ真珠のことを書き始めると今はどうしても『アコヤ真珠の価格の高騰』についてになってしまいます。今の段階では仕方のないことなのかもしれませんが、あまり「高いんです。。。」とばかり書くのもなぁと躊躇っておりました。
そうこうしていたら今月も終わり。
でも、6月なので真珠のネックレスのお客様からのご相談を本日は書こうと思います。
「真珠のネックレスの珠の輝きがなくなったようだ」
たまに、そんなご相談をいただきます。ネックレスを拝見すると、ところどころの珠に粉が付いているような感じにも見受けられます。
真珠はダイヤモンドやサファイヤなどの鉱物とは違い、自然の生き物から作られます。真珠の成分は95%がカルシウムで、そのカルシウムを繋ぐ働きをしているたんぱく質が残り5%って感じです。このカルシウムは熱・酸・水に弱いのが特徴です。例えば汗や酸性のもの(オレンジジュースとか酢とか)や化粧品などのものが真珠に付いたままであると、真珠の表面が侵される原因になるのです。
それを防ぐために
真珠専用のクロスで、真珠のネックレスなどを外されたら拭いていただく!
(専用クロスが無い場合はティッシュペーパーとかで)
シバタにご来店いただきましたお客様には、そんなお話をさせていただきます。
でも、
ネックレスを使い終わったら必ずきれいに拭いていても。。。珠に汚れのようなものがついてしまった。輝きがなくなった。
そんな場合は、ひょっとすると『保管される場所』に原因があるのではと思います。
さきにも書きましたが、真珠は自然の生き物(アコヤ貝とか)から作られます。ダイヤの指輪やプラチナのネックレスとかとは違って、保管される場所もちょっとだけ気をつけてみてください。
真珠の保管場所を具体的に言うと
〇直射日光が当たらない、薄暗い場所
〇湿度の変化が小さい場所
つまり、例えば桐ダンスの引き出しの中。そんな場所がおすすめです。
(私たちの世代は、いわゆる桐ダンスって嫁入り道具の一つでもありました。でも住宅事情や婚礼の在り方も変わってきています。シバタでは桐の真珠のネックレスのケースもご用意しております)
またタンスにしまっておかれる場合は、もう一つ注意していおただきたいことがあります。
タンスの中の必需品、防虫剤です。防虫剤から発生するガスは真珠を劣化させる場合があります。真珠のケースの中に直接に防虫剤を入れたり・置いたりは決してしないでくださいね。
最後に
珠の輝きがなくなった。粉のような汚れが付いているような。
そのような場合は専門のクリーニングでキレイにすることが出来ます。本物のアコヤ真珠は、真珠層と呼ばれる物質が真珠の珠の外側をコーティングしています。層と名前が付いているように、例えればブロック塀のようにブロックを幾つも積み上げたような層が重なっています。実際は一つの珠に0.2ミクロン~0.3ミクロンの層が何千と積み重なっています。
(ちなみに真珠層の厚みは真珠の品質の良し悪しに関わってきます。越し物と呼ばれる養殖期間が通常より長い真珠は真珠層が厚くなります。また真珠層が均一で揃っていると、真珠は美しいテリがでます)
クリーニングは、この真珠層を磨き整えます。珠を磨くというと擦り減ってしまわないかと思われがちですが、真珠層は千という数です。整えるのは数層ですのでご安心ください。
もし、お手持ちのアコヤ真珠のネックレスなどで、ご心配な時はお気軽にお問い合わせください。
「シバタで買ったのじゃないしなぁ~」なんて、ご心配は不要でございますよ。遠慮なくお申し付けください。