パライバトルマリンの指輪
以前、マーキスにカットしたパライバトルマリンの指輪をご紹介しました。
いつもこうやって写真をご紹介しながら、
「パライバの大きさは0.4ctです。マーキスにカットされてシャープな感じです」
そういったことを書いてお伝えしております。でも文章を書きながら、やはり実際に指に嵌めた時にどんな感じになるのか。そういったことを、より分かりやすくお伝えしたい。そんなことを思ったりしています。
この2枚の写真は、昨年末にご来店いただいたお客様にお願いしてモデルを務めてもらいました。撮っておきながらもブログでご紹介することを忘れていましたが、先日にご来店のお客様が
「この石って、指をとってもキレイに見せてくれる色なんだね」
そんなことを仰ったのを聞いて、この写真を思い出した次第です。指に載せることによってネオンブルーの色の強さが、より明確に分かっていただけるかなと思います。
パライバトルマリンは名前のごとくトルマリンの仲間です。トルマリンは透明・ピンク・緑・黒・黄色・同じ石に2色(バイカラーと言います)など、たくさんの色目を持つ鉱物です。なかでもブラジルのパライバ州で発見された、このネオンブルーの色を持つトルマリンをパライバトルマリンと名付けました。この独特な蛍光色は、マンガンイオンと銅によって産まれます。産出量が少ないため、三大希少石の一つ数えられ、色目と共に一気に人気が出ました。ブラジルで採れたパライバトルマリンだけがパライバトルマリンである。そんな話もありましたが、石の成分がパライバトルマリンであると認められればパライバトルマリン。アフリカでもパライバトルマリンが産出されています。もともとパライバは、ブラジルでは深さ60mまで掘りさげ採掘していました。またパライバトルマリンの結晶は数ミリの細い脈のなかにあって発見もされにくい。もうブラジルの鉱山では産出がほとんどありません。産出量が少ない・美しい独特の色を持つ。それゆえにブラジル産はもちろんのこと、そうでないアフリカ産も年々価格が上がっています。それが希少石たる所以なのでしょうが、その魅力を引き出し身に着ける。それがジュエリーの醍醐味だと思います。