エメラルドのペンダント
緑色の宝石の代表『エメラルド』
エメラルドって聞いて、イメージされるのはこんな感じでしょうか。
今日ご紹介するのは、ちょっと個性的なエメラルドのペンダントです。
これがエメラルドなの?って思わず言ってしまいそうになりますよね。
まるで2枚の葉っぱで囲ったような模様になっています。それも鋭角に定規で線を引いたかのような直線です。見れば見るほど不思議です。なぜ、このようなエメラルドが出来るのでしょうか。
エメラルドはベリルと呼ばれる鉱物です。純粋なベリルは無色透明をしています。地中で結晶をしていくうちにベリルに微量のクロムやバナジウムが加わると、ベリルが緑色になります。これがエメラルドです。クロムがベリルに混入する。言葉にすると簡単ですが、これは地殻変動のような現象が起きたために生じたと言われます。(大陸の衝突によってできたエメラルドの産地がコロンビアやブラジルです)
つまり衝突によってクロムがベリルにまじりエメラルドのグリーンを作ったのですが、衝突はエメラルドの石の中に亀裂や気体や液体などの内包物(インクルージョンと呼びます)を多く含む特徴をもたらしました。このインクルージョンはキズと言われてしまいますが、インクルージョンをマイナスとしてとらえずに「エメラルドの個性とする」そんな評価があります。もちろん、ひび割れや美しくないインクルージョンは問題外ですが、神秘的なエメラルドのインクルージョンは希少です。エメラルドの中には地球の壮大な変動がある。よく言われることですが、これぞ地球からの贈り物。そんなことを感じます。
以前、ご紹介したトラピッチェのエメラルドも、生成される過程がもたらした模様です。
ご紹介したエメラルドは地中でどんな経験を積んできたのかな。。。思わずそんなことを妄想してしまいます。